自信と承認

これはたぶん「自信」の話だと思う。最近「承認」て単語が人口に膾炙してるので、みんなそのキーワードで考えたがる風潮があるけど、この場合は自信というキーワードで考えた方が多分見通しがよくなる。

キャバクラや風俗店へ行くのは承認欲求を満たす為ではない(らしい)という話 (id:mizukik)
そういうお店で相手をしてくれる女の人に、ぶっちゃけ「こいつキメぇwwww」と思われているかもしれないのに、高いオカネを払う意味ってあるんでしょうか?
という疑問を、キャバクラ通いにハマっていた事があるという、今の職場の人に尋ねてみたところ、そんな事は全く関係無いというか、求めているのは受動的に肯定される体験ではなくて、例えば隣のテーブルのあの男よりも、自分の方に女の子が沢山集まっているから勝ち。しかしあっちのオヤジには毎回負けてる。とかそんな感じの狩猟本能的な何かを満たす為に通っていたらしい。

私はキャバクラ行ったことって会社の忘年会で1回しかないんですけど、あっちのオヤジに勝つと「男としての自分」に自信が持てるんすよ、多分。それも、黙ってて女の子にきゃーきゃー言われるのもいいけど、「頑張って落とす」という能動的な行為だと、より大きな自信を実感として感じられる、と見た。
風俗についても、前に duke性風俗産業が無くなったら何が起きるか っつう釣りスレスレのタイトルで173ぶくまを集めたことがありましたが、それによると、風俗は男性に自信を与えてくれるんだそおです。以下引用。

性風俗産業が無くなったら何が起きるか (Rauru Blog)
男性は、生理的な欲求を満たすだけでは生きて行けない。自分自身に対する自信を欲しがる生き物である。もちろん女性にだって自信は必要だが、男性とは自信の持ち方が若干異なる。女性は「自分が周囲にどう見られているか」が自信に大きく影響する。綺麗になりたがるのもそのためだ。一方男性の場合は、いろいろと不思議なことに自信が左右される。
「自分の生殖器の大きさがそのまま自信になる」という男性特有の心理については、理解できない女性も多いかもしれない。他にも、「亀頭が包皮に覆われているかどうか」「射精するまでの時間がどれぐらいか」「パートナーにオーガズムを感じさせられるかどうか」「そもそも性交渉の経験があるかどうか」といった、いろいろと不思議としかいいようのない部分が、男性の自信には大きく影響する。だからこそ「短小」「包茎」「童貞」といった単語が相手を罵倒する言葉として意味を持つ。
中でも男性の自信に大きく影響するのが、「性欲を感じて勃起するかどうか」という点だ。勃起障害を抱えた男性は自分への自信を大きく喪失する。だからこそ「インポ」の語が強力な罵倒表現として通用するわけだし、だからこそバイアグラが大人気となったのだろう。
同様に射精回数も多ければ多いほど自信につながる模様だ。おそらく「まだまだ自分も若い」という感覚を与えてくれるのだろう。だからこそ、前述した「二回目もできるようになりたい」という需要があるのだと思われる。
他にも、性交渉の相手に「元芸能人」「元スチュワーデス」といった経歴的付加価値があると、生理的な快感には全く関係無いにも関わらず、自信に与える心理的効果はかなり大きい、など、いろいろ面白い話はあるのだが、今回の本題からは外れるので割愛させていただく。

んで、自信の話ですが、自信ってのは承認よりも根源的なものだという気がしてます。自分に自信を得るための手段として他者からの承認がある、って考え方でもいいのかもしらん。それ以外にも自信を持つためにはいろんな方法がある。風俗の場合は男性特有の生理現象と直結した自信かと。一方、劣等感コンプレックスのある人だったら、それを解決することで自信になったりする。男性特有の器官の皮膚を切除する手術とか、女性の場合「整形手術で自信が持てた」って人もいますよね。また、be動詞的なアイデンティティ認識の人の場合、「自分は○○社の社員である」ていうbe動詞認識と「○○社がどんどん成長してる」ていう事実を組み合わせることで自分に自信を持つこともできた (過去形/この辺は自信をアウトソーシング出来た団塊世代と、それが出来ない氷河期世代(id:p_shirokuma)に詳しい)。
んでもって、自信ってキーワードから考えると、例えば「友達ができない」てのは、「友達がいないから承認してもらえない」って言うよりは、「友達すらいない俺って…」という風な自分に対する自信喪失に向くのが大きいんだと思う。id:pbh さんの言葉を借りると、「勝手に悩んじゃう」のがいかんのだな。

キャバクラやら風俗やらで承認欲求なんて満たせる訳ないじゃーん!!! (id:pbh)
世の中の皆が「友達」と言ってる物は実際には殆どが「知り合い」に過ぎないのに、まじめな非コミュ非モテは「友達」を言葉どおりに受け取って、「友達であれば自分を全承認してくれる筈」とか有りもしない設定に囚われて苦しんでいるように見える。誰かが見栄で「友達」って言ってるだけの物を間に受けて「あいつには友達が沢山いるのに、俺には友達といえる人が一人も居ない」とか勝手に悩んじゃってんのが問題なんじゃないのカナー。

んで、「俺も友達なんていないぜ!」とか同じ境遇の人同士で慰めあうってのはとりあえずの短期的解決策なんだけど、それだけでどれぐらいの自信回復量になるのかってのはよくわからない。この辺は真面目な研究を誰かにお願いしたい。
自分で自信を持つための方法ってのは、上で挙げた風俗も含めていろんなのがあるんで、その中からそれぞれ自分に合ったものを見つけてく、とかいうのが無難な落としどころかなあ。あんまり解決になってないけど。