ドラゴン

他の部分の信憑性はさておき、西洋ドラゴンについては突っ込んでおきたい。

マレー半島で恐竜は生きていた!進化論の捨てられる日 (オレのブログ)
東洋の龍伝説や西欧のドラゴン伝説などの原型は、生き残っていた恐竜だと考えることができる。

逆だ逆。恐竜の復元模型が作られてから、今の形のドラゴンのイメージが整えられたんだってば。
西欧のドラゴンは、18世紀ぐらいまではヘビそっくりの形で描かれてたんだよ。中世に作られたタペストリーとか見ればわかる。足はあったりなかったりだけど、あの体型はヘビだと断言できる。特に尻尾とかな。まあヘビそっくりなんで正直あんまりかっこよくないんだが… だいたい Dragon て語自体、ヘビを意味するギリシャ語の δρακων から来てるし。ちなみに Wyvern は古サクソン語でやっぱりヘビを意味する Wivere が語源。
ところが19世紀になって、恐竜の化石が発見・復元され、胴が太くて首と尻尾が細長いアパトサウルスみたいな恐竜の姿が出回るようになった。当時の挿絵画家達が、そのかっこいい姿に感銘を受けたわけだ。明らかにかっこいいからな。さっそくみんな真似した。そんなわけで、「胴が太くて首と尻尾が細長い」ていう標準化がなされ、西洋ドラゴンはみんなこの形で描写されるようになった。
我々の頭に刷り込まれてる伝説のイメージって、大昔からそういう姿をしてたわけでなく、実は近世になってから作られた歴史の浅いもの、ってことも結構多い。吸血鬼だって、コウモリに変身するというイメージが付け加わったのは新大陸が発見されてスペイン人探検家が南米でチスイコウモリを発見してからのこと。中世ヨーロッパの吸血鬼伝説にはそういう話って全く出てこない。