パラメトロン計算機50周年

久々に神保町の某ビルに行ったら、「パラメトロン計算機完成50年記念行事」なんて不思議なものが催されていた。

調べてみたら、1958年3月26日に東大高橋研究室でパラメトロン計算機 PC-1 が完成したんだそうな。よく見たら google.co.jp でも Google Doodle がパラメトロン計算機になってた。

しかしパラメトロンの話を聞くと、やっぱどうしても、天才柳沢教授の生活 のアナログコンピュータの話を思い出してしまう。トランジスタとの競争に負けたあたりとか。柳沢教授を読んで泣いたことが過去三回だけあるのだけど、その一つがこれ (後の二回は、母猫の話と、マフィアのドンの話)。
つっても柳沢教授に出てくるアナログコンピュータは、直流アンプで作る本当にアナログな計算機の話らしい(パラメトロンは曲りなりにもディジタル)。柳沢教授のモデルは山下和美先生のお父上である古瀬大六教授(小樽商科大)だったのだけど、古瀬教授が1946年に東芝を退職して小樽商科大に移ったときに経済の研究にはコンピュータが必須と考え、でもIBM製の計算機は買えず、小樽から秋葉原まで来てアンプ部品を買い集めて自作した、という実話があって、それをヒントにして描かれた話なのだそうな。