情報流出の被害者と加害者

連休中にこれを読んで全くその通りだと大きく頷いた。

いいかげん流通させている輩を罰せないか (高木浩光@自宅の日記)
それはともかく、再放流する輩や公衆送信されることを知りながら送信可能状態で溜め込む輩を罰することには賛成だ。ウイルス罪新設の刑法改正案が(共謀罪と抱き合わせのために)店晒しになっている現状では、ウイルスによる情報漏洩での社会的混乱は深刻さを増すばかりだ。立法措置も、副作用なく可能ならそうしてほしいところであるが、現行法でも、業務妨害罪で立件することくらい可能なのではないか。
ほとんど誰も困らない「爆破します」といった掲示板の書き込みを逐一立件しているくらいなら、実際に社会を混乱させ業務を妨害し被害者を不安に陥れている、漏洩ファイルの再放流者をなんとかしてほしい。

ところが今日はこういう話を見つけて頭を抱える。

Winnyによる情報漏洩がなくならない理由
被害を拡大させることが正しいと思う人間がいる
事件になった情報がWinnyを使えば誰にでも入手できることから、興味を引きやすく、目立つ情報が漏れれば漏れるほど、その情報を入手しようとする人間が増え、また入手した情報を使っての直接被害、二次被害の可能性が高くなっていきます。
さらに言えば、この被害そのものを(場合によっては意図的に)広めることが、事件を「隠さない」という意味で正義であると考える人間も少なくありません。被害者にとってみればたまったものではない話なのですが、多くの一般の方にとっては「隠さない」ことが誠実に映るのです。

正義って何なのだろうなあ。