犯罪率と失業率の相関

はてブで大人気だけど、久留米大学の松尾先生のとこの学生さんの卒論 犯罪の九割は失業率で説明がつく が素晴らしい。
ただし、あまりに素晴らしすぎて、「失業率ゼロになったら犯罪率もゼロになる」と誤解する人がいるといけないので、補足。本文中に、

犯罪件数=749523.5+348753.6×その年の失業率

ってあるように、定数項があります。失業率がゼロになっても、約75万件の犯罪は残る、という話。この75万件の犯罪は、失業率とは関係無い別の原因で発生する犯罪、という話になるのでしょう。もちろん、失業率5%のときは約250万件の犯罪がある計算で、失業率がゼロになるとそれが1/3になる。でかいわな。
あと、これは相関があるという話なので、失業率が原因⇒犯罪件数が結果、と単純に言い切ることはできません。何かもっと根本の原因があって、犯罪件数も失業率もその結果なのかもしれない。失業率を無理やり下げても、根本の原因を叩かない限り、結局犯罪件数は下がらない、という可能性もあります。でもまあ、失業率が直接の原因っぽい感じには見えるよな。