ピタゴラ装置


イギリスの Clustarack 社は、大型プリンタ用のロール紙を保管する際に倒れてこないように支える器具(右写真参照)を専門に製造・販売してる会社だそおです。
この会社、販促用に、この器具が無かったらあなたのオフィスはとんでもないことになりますよ、っつうムービーを作って Clustarack社サイトのトップページ で流すことにしました。どういう風にとんでもないことになるかっつうと、ピタゴラ装置の原理でとんでもないことになるわけですよ。なかなか気合の入ったピタゴラ装置なので、同社のサイトを見てやってください。
しかしこのサイト、みんなピタゴラ装置には目を奪われるけど、何を売ってる会社なのかってのがわかりにくいわなあ。見に来る人の大半はそこまで目を向けてくれないんじゃないか。ふとエリマキトカゲのCMが頭に浮かんだ。
あと、この手のやつってピタゴラ装置と言う呼び方が定着してるけど、私なんかは「30年ぐらい昔のトムとジェリーに出てきたネズミ捕り装置」て呼び方の方が鮮明にイメージが沸く。
http://youtube.com/watch?v=xs97elXbPEQ
本当は ルーブ・ゴールドバーグ・マシン と呼ぶのが正式らしい。

消費者が求めるもの

消費者の目をみないクリエイティブ至上主義が跋扈する業界は必ず衰退する (あの娘ぼくがロングシュート決めたらどんな顔するだろう) が ユニクロのキャンペーンサイト を「ユーザーを無視したクリエイティブ至上主義」と貶しているのに対して、id:p_shirokuma さんがブクマコメントで「消費者の目をみないで靴をみる業界で、ちっとも衰退してない界隈もあるようですね。例:http://www.cartier.jp/ 車・宝飾・嗜好品のウェブサイトのユーザーインターフェースはどこも最低。でもそんなの関係ねえ」と返してて面白かった。一部で人気の[ヤンが卿ならそう思う]タグ。
そこから考えたのだけど、車、宝飾品、それに一部嗜好品の類って、おそらく消費者は「機能」を求めてないよね。いや車は機能が大切だって言うかもしれないけど、私から見ると車好きってイメージ的なかっこよさ、自分には使いこなせもしない数字的スペック、それにステータスシンボルとしての位置づけの方を圧倒的に重視してると思う。ステータスシンボルってのは、必ずしも経済的地位のシンボルとは限らなくて、例えば「走り屋の車」だったりとかね。ちなみに私の好きな車は、コトノハ見てもらうとわかると思うんだが、ウニモグだ。まあ私もウニモグのスペックはたぶん使いこなせないんだけどさ。
んでね、ユニクロのキャンペーンサイトがタコだってのは私もそう思うんだけど、それはユニクロサイトに機能を求めてる人の感覚だと思う。そして多分、日本人の大多数は、実はWebサイトに機能なんぞ求めてないんじゃなかろうか。
そっからさらに話を広げて、近藤社長が最近気にしてるはてなの方向性について考えてみても、はてなが新機能を追加することでユーザ層を広げようというのは、果たしてどうなんだろうかのうというのもちょっと気になった。
話を元に戻すと、カルティエとかって、実は消費者の目を見た上で「消費者はうちに機能なんぞ求めてない」てのを見切ってるんだと思う。靴を見て一部の客を追い返す方が、メインの客が真に求めていることに応えられる。それがしっかりわかってるんだろうなあ。
ユニクロがそこまでわかってやってるのかについては、私にはなんともわかりませんですはい。