Disenchanted

slashdot.org に Debian Delayed by Disenchanted Developers という記事が。まあ Debian GNU/Linux のリリースが遅れるてえのは今や日常茶飯事でニュース価値ゼロなんですが、この Disenchanted という単語が妙に心に。
日本語に訳すと「幻滅した」という意味なんですが、enchant というのが「魔法をかける」という意味なのね。魔法の中でも特に、相手を魅了するような精神魔法を特にこの名前で呼ぶ。そういう魔法が解けちゃうのが disenchanted なのね。似たような単語に disillusioned ってのがあるけど、あっちは「自分の気の迷いだった」的なニュアンスがあるのに対して、enchant には「魅力は本物だったけどそれが失われた」的なニュアンスが含まれます。
でまあ、Debian の完全フリーな開発体制に魅了されてた開発者達が、「一部の開発者だけ金をもらってた」という話に幻滅して、次々に離れてってると。Debian の遅れについて詳く知りたい人は CNET Japan の記事 でも読んでみて。
実は私もちょうどさっきかかってきた電話で disenchant を味わったところだったので。いや悪かったのはぬか喜びした自分だし、世の中ってのはそんなに甘いもんじゃないってのは常々自分に言い聞かせてることなんだけど、まあやっぱりね。しかしこう急に醒めた時って、なんか意識が透徹して自分が冴えてきたように錯覚するので、これもまた不思議ですな。