蚊に刺されると腫れるのは

はーい、よい子の健康医学質問コーナーの時間がやってまいりましたー。今日の質問は26歳の女性SEで「PCを触ろうとすると飼い猫に怒られる」のが悩みの種という id:s162 さんです。

s162 : 蚊のアレルギーてないのかな。刺されるとすっごく腫れる

実は、人類はみんな基本的に蚊に対してアレルギー なのです。蚊に刺されたときに痒くなるのも、赤く腫れるのも、アレルギーのせいです。
蚊が人間の血を吸う時は、麻酔作用を持つ唾液を注入します。この麻酔作用のために、本来なら蚊に刺されたときって痛くも痒くも無く、何も感じないはず。なんだけど、人体はこの蚊の唾液に対してアレルギー反応を示します。アトピーが痒いのと同じ原理で、アレルギーによって痒くなってしまうのぢゃな。
痒みや腫れはアレルギー反応なので、人によって個体差がある模様です。もともと体質的に何でもアレルギーが強く出る人の場合、蚊に刺されたときも腫れやすいてことはあり得るかも。
ところで、そもそもなんで蚊に刺されるとアレルギーが起きるんぢゃろか。痒くならない方が人類にとって幸せなのに。これについては面白い説が。もともとはアレルギーが無くて蚊に刺されても痛くも痒くも無かったのだけれど、人類がわざわざアレルギー体質になるよう進化したのだ、とする説です。もし蚊に刺されても何も感じなかったら、刺されたことに気づかず、刺されまくりになってるよね。そんなんではマラリア日本脳炎にかかりまくりです。「げ、蚊に刺された」と気づくための危険信号が必要。普通だったら知覚神経で気づくということになるんだけど、蚊に刺された場合だと神経は麻酔されてしばらく麻痺するから使えない。でもアレルギー反応なら、麻酔が切れて神経が復活した後まで痒みが残るので、遅まきながら気づける。まあ気づいた頃にはたいてい刺された後なんだけど、「ここは蚊に刺される場所だから移動しよう」とかはできるしね。そんなわけで人類はわざわざアレルギー体質に進化したのではないか、と推測するのがこの説です。本当かどうかはわからねえ。証拠が無いかんね。でも面白い説であることは確か。